クリックテック・ジャパンは6月19日、メディア向けに説明会を開き、独SAP(エスエーピー)の基幹業務システムに関するデータ活用のための方策について紹介した。「SAPアクセラレーターパッケージ」の提供を通じ、企業のデータ可視化を支援する。
SAPアクセラレーターパッケージは、SAPに特化したデータ整備のひな形で、コーディングの必要なくSAPの製品内に蓄積されたデータを可視化できるのが特徴。SAPの基幹業務システムのうち財務分析、在庫管理、オーダー・ツー・キャッシュのそれぞれの領域について、業種・業態に関わらずどの企業でも管理する標準的な項目をそろえている。これにより、企業のビジネス速度に合わせたデータ活用を可能にするという。
木口 亨 データ戦略 コンサルタント
説明会では、SAPユーザーが抱える課題をBI(ビジネスインテリジェンス)とデータ統合の観点から紹介した。
木口亨・データ戦略コンサルタントは、ユーザーが複数のBIツールを使い分けているとし、「それぞれのBIツールに散らばっているデータを個別に見るのが大変なことから、『Excel』にダウンロードして分析している実態がある」と説明した。
データ統合でも同様にツールを使い分けているとし、木口データ戦略コンサルタントは「ツールの使い分けはSAPのデータを扱うエキスパートが判断する必要があるため属人化が生まれるほか、(データ活用の)速度が上がらないし、ガバナンスの観点でもいいものではない」と指摘した。
「SAPのデータに真正面から取り組む。データ活用の方策として、さまざまなソリューションを展開している」とコメントした。
(大向琴音)