アイ・オー・データ機器は9月25日、同社製NASに保存されているデータをクラウド上へバックアップするサービス「NarSuSクラウドバックアップ」を発表した。10月下旬から販売を開始する。ユーザー企業のオフィスから離れたクラウドにデータを複製することで、NASの故障に加えて自然災害などの発生時にもデータの消失を防ぐ。価格は1TB/1年の場合3万3000円で、最大5TB/5年まで対応する。
クラウドバックアップに対応する「LAN DESK」シリーズ
同社のNAS製品「LAN DISK」シリーズのうち、中規模オフィス向けのモデルで、LinuxベースのOSを搭載した機種に対応する。サービスを購入したユーザーは、LAN DISKシリーズを遠隔管理するためのクラウドサービス「NarSuS(ナーサス)」にログインし、サービスのライセンスキーを登録することでクラウドバックアップを開始できる。最新のファームウェアに更新されていれば、追加でソフトウェアなどを導入する必要はない。
バックアップ先のクラウドストレージは、国内の事業者が国内に設置したデータセンターを使用するため、海外への持ち出しがポリシー上禁止されているデータのバックアップにも利用できる。また、データのアップロード、ダウンロードとも追加料金は不要で、一部のパブリッククラウドを使用するときに課題となるネットワークコストの不安がない。
同社では、NASを使用してファイル共有やローカル環境でのバックアップを行っているものの、災害対策までは実施できていないというユーザー向けに、簡単にディザスタリカバリーを実現できるサービスとして提案。NAS製品を取り扱う販売店を通じてサービスのライセンスを販売する。
(日高 彰)