ジョーシスは10月8日、SaaS管理の現状を診断する「SaaSドック」と、SaaSの管理最適化に向けた実行業務を代行する「SaaSキュア」の二つの新サービスを発表した。同時に国内外の銀行から140億円のベンチャーローンを調達したと明かした。テクノロジーとサポートの両面に注力し、企業のSaaS運用の支援を強化する方針だ。
ジョーシスはこれまで、ITデバイスやSaaSを統合管理するプラットフォーム「ジョーシス」を通じて企業を支援してきた。今後はジョーシスだけでなく、業務最適化のための判断や実行を支援するサービスとしてSaaSドックとSaaSキュアを展開していく。
松本恭攝 社長
SaaSドックとSaaSキュアは、ジョーシスを活用し、同社のSaaS運用の専門家によるITアウトソーシングを提供するサービス。SaaSドックでは、ジョーシスを使ってSaaSの利用状況を可視化するのに加え、アンケートやインタビューなどによる調査を実施し、管理が不適切な点の発見や改善点の提案をする。SaaSキュアでは、SaaSドックで得られた結果を基に、不必要なアカウントの削除や権限の設定変更などを代行する。これにより、SaaS運用におけるコスト削減とガバナンスの強化を推進する。
また、10月1日に千葉県の海浜幕張に大型のオペレーションセンターを開設した。SaaS運用の専門家を集め、このオペレーションセンターからSaaSドックとSaaSキュアを提供する。今後は、ITアウトソーシングサービスの提供体制を強化するため、2025年末までに現在の20人から200人規模へと従業員を増やすほか、製品開発に2年間で100億円を投資し、開発速度の向上を狙う。
松本恭攝社長は「優れたテクノロジーと充実したサポートで、セキュリティー強化とコスト削減のラストワンマイルまで届ける」とコメントした。
(大向琴音)