日本マイクロソフトは10月16日、企業向け生成AIサービス導入のパートナー戦略に関する報道向け説明会をオンラインで開催した。2023年10月に開始した同社の「生成AI事業化支援プログラム」について、約1年で約160社が参加し、4000人以上がAIトレーナーとしてのスキルを習得したほか、公開されているだけで250を超えるAI活用事例が生まれたことが紹介され、同社執行役員常務の浅野智・パートナー事業本部長は「日本で最大規模の生成AIコミュニティー」と述べた。
浅野 智 常務
同プログラムは、マイクロソフトから生成AIに関する技術情報の提供、ベストプラクティスの共有による事業化のためのオファリング構築支援、個別商談における技術・提案支援などのサポートが受けられるほか、パートナー同士の交流を通じた情報共有の場としても機能している。
浅野常務は、マイクロソフトの生成AIソリューションがパートナーに選ばれる理由について、ほかのベンダーに比べていち早く生成AI技術を実際の製品に組み込んだ点や、「Entra ID」といったセキュリティー面にも強みがあることを挙げた。
同プログラムの魅力に関して、説明会にパートナーとして登壇した日立製作所Generative AIセンターの吉田順氏は、他社の事例や効果的な最新の活用法を入手できることにあるとした。同じくパートナーであるギブリーの山川雄志・取締役Operation DX部門長は、事業化に必要な業界知識や商慣習への理解を深めるためにパートナー同士が連携できる点だとした。
浅野常務は、プログラムの今後の展望として、1年間で参画企業を250社にまで拡大し、事例もさらに300件、トレーナーのスキル習得者を1万人増やす目標を示した。国内での生成AI利用は業務効率化によるコスト削減が主目的になっていると指摘する一方で、事業化とは売り上げを確保し、ビジネスとして成立させる必要があると強調。同プログラムは「新しい市場をつくるための手伝い」であるとアピールした。
(藤岡 堯)