OT(オペレーショナルテクノロジー)環境向けのセキュリティー製品などを手掛ける米Nozomi Networks(ノゾミネットワークス)は12月5日、記者説明会を開き、事業戦略を説明した。OT環境を標的としたサイバー攻撃による被害の拡大を受け、顧客獲得が進んでいることを明らかにした。新製品の提供などにより、OTセキュリティー強化を支援する。
米Nozomi Networks
エドガード・カペディヴィエル 社長兼CEO
エドガード・カペディヴィエル・社長兼CEOは「OTの場合、プロセスやシステムを止めないことが重視されているため、セキュリティーの意識は高くなく、大きな投資がされることはなかった。しかし、最近はITとOTの融合が進み、それに伴い、サイバーインシデントが増加し、規制強化が進んでいることで、OTセキュリティーへの関心が高まっている」と解説した。
米Nozomi Networks 日本法人
芦矢悠司 カントリーマネージャー
日本法人の芦矢悠司・カントリーマネージャーは、国内のビジネス状況を説明した。グローバルと同様に、インフラや製造といった業種で製品利用が拡大しており、9月時点で導入企業数は110社以上になったという。芦矢カントリーマネージャーは、「本社は日本市場に積極的に投資をしている。従業員を増やすなどして日本法人をさらに拡大する」と抱負を語った。
新製品として、三菱電機と共同開発した「Nozomi Arc Embedded」を紹介した。同製品は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)などの産業用制御システム上で動作し、資産やネットワークトラフィックをリアルタイムで監視して、異常検知、脅威の特定を行う。また、そのほかの注力商材として、無線ネットワークにつながっているデバイス機器を可視化する「Nozomi Guardian Air」、リスクをスコアリングして、対応の優先付けを行う「Nozomi Asset Risk」などを挙げた。
(岩田晃久)