電子メール関連システム開発のサイバーソリューションズは、ワークスアプリケーションズのグループウェア「ArielAirOne」のOEM(相手先ブランドでの販売)提供を受けてグループウェアビジネスに乗り出した。サイバーソリューションズのグループウェアは「SecureCommunicationONE」の名称で11月17日から販売をスタートしており、向こう5年で100万ID、社数ベースで数千社への販売を視野に入れる。
サイバーソリューションズ
池田博宣 執行役員
中小企業ユーザーがメールシステムを入れ替える際、「グループウェアもセットで提案してほしいとの要望がかねてから多く、商機を逃していた」(サイバーソリューションズの池田博宣・執行役員営業担当)という。SecureCommunicationONEはメールシステムを入れ替える際にセットでの提案に力を入れる。
サイバーソリューションズ製品の販売パートナーは全国約60社あり、直販と間接販売を合わせて導入社数は約20万社、提供しているメールアカウント数は400万件余りに達する。間接販売の比率は約7割を占める。池田執行役員は「民需や官需、業種や地域などパートナーの強みをより伸ばせるよう営業支援、技術支援を行っていく」と、SecureCommunicationONEもパートナー経由での販売を主力に位置づける。
ワークスアプリケーションズ
池亀佑亮 執行役員
OEM元であるArielAirOneは、もともと大企業向けグループウェアとして開発されたもので、これまで約150の企業グループに納入してきた実績を持つ。今回、初となるOEM提供に当たっては自社のArielAirOneと競合しない中小企業ユーザーの利用を念頭にスケジュール管理や設備予約、掲示板、ファイル管理などに機能を集約。ローコード開発の機能は省くなど「約1年がかりで中小企業ユーザーが直感的に使えるようカスタマイズを行ってきた」と、ワークスアプリケーションズの池亀佑亮・執行役員Ariel事業本部本部長は話す。
ArielAirOneは今後も他社製品との連携やOEM提供を検討しており、「例えばローコード開発の部分だけの提供や営業的な連携などさまざまな可能性を視野に入れる」(池亀執行役員)ことでビジネスを伸ばしていく方針。
(安藤章司)