OPSWAT JAPANは5月29日、OT(オペレーショナルテクノロジー)環境向けゲートウェイセキュリティー製品「FEND」を発売した。一方向通信のみを許可する「データダイオード技術」を活用し、OT機器からのデータ送信を可能としながら、外部からのOT機器への通信を制御することでサイバー攻撃を防ぐ。製造業、インフラなどをターゲットに利用を促進する。
高松篤史 カントリーマネージャー
FENDは、米OPSWAT(オプスワット)が2024年12月に買収した米FEND(フェンド)の製品。データダイオード技術を用いているのが特徴で、OPSWAT JAPANの高松篤史・カントリーマネージャーは「機器のデータをクラウドに上げてリアルタイムで分析でき、(一方向通信とすることで)外部からの侵入は許さない」と説明した。そのほかに、ウイルススキャンや、サンドボックスなどの機能を搭載する。
FEND
脅威インテリジェンスサービス「MetaDefender Threat Intelligence」の提供も開始した。既存の脅威インテリジェンスに、24年8月に買収した米Inquest(インクエスト)の脅威情報を追加し、強化を図った。自社のセキュリティー製品に組み込んで提供するほか、サービス単体でも販売するとした。
同日に行われた記者会見で、国内の事業戦略について説明し、公共、金融、製造、社会インフラの4分野を注力領域とする方針を示した。ITセキュリティーでは、ファイル無害化ソリューション「MetaDefender Core」、OTセキュリティーでは、OT用ファイアウォール「MetaDefender NetWall」などで構成する「MetaDefender」シリーズを中核にビジネスの拡大を目指す。
(岩田晃久)