米Pure Storage(ピュア・ストレージ)は米ラスベガスで6月17~19日(米国時間)に開催した年次イベント「Pure//Accelerate2025」で、データの管理をサポートするソリューション「エンタープライズ・データ・クラウド(EDC)」や、ハードウェア製品のアップデートなどを発表した。
EDCは元々「プラットフォーム」と呼称されており、ピュア・ストレージのオンプレミスのハードウェアやクラウドで展開できるソリューションをまとめてプラットフォームとして提供。データの集約と一元管理を可能にするという。
五十嵐光喜 社長
日本法人のピュア・ストレージ・ジャパンは、国内の報道関係者向けにイベントでの発表内容を説明。3月に就任した五十嵐光喜社長は「ストレージは今までは“容器”であり、どれだけたくさん入れられるか、どれだけ速いかというコンセプトだった。ピュア・ストレージは、“データプラットフォーム”に進化させている。これはランドスケープ(業界の風景)を一新させるだろう」と力を込めた。
EDC実現のためのコア機能として、「Pure Fusion」について説明した。これまでプロビジョニングをする際にはインフラ担当者にデータボリュームを伝えるなどその都度依頼をしなければならなかったが、Pure Fusionの「プリセット」機能を活用することで、あらかじめワークロードをプリセットしておくことができるようになる。加えて、Pure Fusionが適切なストレージから必要なデータ容量を割り当て、自動でレプリケーションするため、手動でのプロビジョニングに起因するリスクを抑制することができるという。
また、「AIコパイロット」についても言及。EDCに入っているハードウェアの使用率といった情報を会話形式で確認することなどができるため、EDCの実現がより簡単になるとした。
新たなハードウェア製品としては、FlashArrayのフラッグシップモデル「FlashArray//XL R5」や、「FlashArray//ST」などを発表した。FlashArray//XL R5は同シリーズの1世代前と比べて約2倍性能が向上しており、FlashArray//Xシリーズの最上位モデル「FlashArray//X90」2台分と比べても性能が高い。FlashArray//STは今までのFlashArrayとは異なり、レスポンスタイムの速さに特化している。
(大向琴音)