フリーは10月28日、従業員の人事評価や離職リスク検知などを支援する新プロダクト群を発表した。AIを活用したタレントマネジメントシリーズのサービスで、同日から事前登録受付を始めた。2026年夏ごろまでに順次提供する予定。人材確保や定着が課題のスモールビジネス向けに最適な機能を目指したプロダクトだとしている。
「freeeサーベイ」は、AIが複合的に従業員の離職リスクを分析することが可能で、エンゲージメントを支援する。研究者と共に独自のサーベイテンプレートを開発し、回答者の負担を減らすため質問を10問に絞って毎月回答ができるようにしている。リスクの高い従業員が可視化でき、面談でのアジェンダや質問のサポートなどレコメンド機能も備え、定着のため企業側が実際に取るべき行動が分かるという。
「freee人事評価(仮)」は「freee人事労務」と連携が可能で、同じ従業員情報を使い評価と人事労務のシステムを一元管理する。二重管理がなくなることで情報管理と評価プロセスの効率化が図れる。感覚や経験に基づくあいまいな評価制度には従業員が不満を抱えがちだとして、「freee人事制度設計」で各企業に合った人事評価制度を設計するコンサルティングサービスも提供する。freeeサーベイとfreee人事制度設計はβ版の提供を開始している。
高村大器 常務
Chief Growth Officerの高村大器・常務執行役員は、「大企業向けの製品のように高度な管理や分析の充実に主眼を置くのではなく、採用や離職(防止)に直接的に効く実行支援を重視している」と特徴を解説。タレントマネジメント領域への参入については、「中小企業の大きな経営課題である人手不足の問題に一手打てるようなプラットフォームに進化するため、ピープル・エンパワーメントという新しいコンセプトに踏み込んでいる」と話した。
(下澤 悠)