レノボ・ジャパンは11月11日、企業のPC調達から廃棄までを一括管理し、セキュリティー機能なども搭載したパッケージ型のPC管理サービス「モダンPCライスサイクルマネジメント（LCM）パッケージ」の提供を開始した。IT管理者の業務負荷を軽減し、運用からセキュリティー対策まで一括で支援する。

　新サービスは、統合エンドポイント管理（UEM）、デジタル従業員体験（DEX）、IT資産管理（ITAM）、ITサービス管理（ITSM）、EDR（Endpoint Detection and Response）の五つの機能をパッケージとして統合した。IT資産管理ソリューションを展開する米Ivanti Software（イヴァンティソフトウェア）、エンドポイントセキュリティー製品を提供する米SentinelOne（センチネルワン）と協業し、技術を持ち寄って構築した。

　従業員300人から3000人規模の企業をターゲットとし、IT人材の不足やデバイスの運用保守業務の加重負担といった課題の解決に貢献するサービスと位置付けている。PCの初期設定を自動化するAutopilot機能の利用やパッチ管理が可能で、デバイス、契約、セキュリティー情報を統合することでガバナンスを強化し、企業全体のPC管理を最適化する。レノボ製のPCだけでなくすべてのメーカーのPCに対応する。料金は1デバイスあたり月額1000円（税別）からで、100台以上で利用可能。
 
　サービスセールス事業部ソフトウェアグループ本部の大原隆広・本部長は、大企業はそれぞれの機能を個別に導入しているが、中堅・中小企業では管理負荷が減らせるパッケージ製品のニーズが高いと提供の背景を説明し、「1000台を超えるデバイスの管理を人手で行い苦労している企業の担当者に訴求したい」と狙いを語った。レノボのPCを利用している企業以外にも提案し、サービスの利便性からリプレースの際にレノボ製PCを導入してもらうような事例を増やしていきたいと展望した。「これだけの機能が入っていて価格面でも競争力があるので、多くの企業に興味をもっていただけるのではないか」と述べた。直販に加え、販売パートナー経由でも拡販していく考えだ。（堀 茜）