米GitHub(ギットハブ)は11月26日に会見を開き、日本の利用者数が450万人を突破し、世界で6位の規模になったと発表した。日本法人GitHub Japanの日本・韓国エンタープライズ担当の角田賢治・シニアディレクターは、「過去最速の成長」と述べ、「2030年までに1170万人を超える」との見通しを語った。急速な成長をけん引するのはAI機能だ。
GitHub Japan
角田賢治 シニアディレクター
当日、来日したGitHubアジア太平洋地域担当のシャリーン・ネイピア・バイスプレジデントは、「GitHubの新規利用者の約80%が、利用開始から1週間以内にAIコーディングアシスタント『GitHub Copilot』を利用している」と紹介。開発者にとってAIは必須になりつつあると分析する。一方で、市場全体については「多くの開発ツールが孤立している」と指摘。解決策として開発者向けのAIエージェント統合基盤「Agent HQ」を提示した。
GitHub
シャリーン・ネイピア バイスプレジデント
Agent HQは、米Anthropic(アンソロピック)や米OpenAI(オープンエーアイ)といった主要な企業のコーディングエージェントを、有料サブスクリプションを通じてGitHubのフローに組み込むサービス。開発者は、複数のエージェントの作業を指示、追跡、管理できる。さらに、AIのアクセスと動作を制御することで、セキュリティーとガバナンスを確保しつつ、開発をサポートする。
クラウド機能の強化も進めている。26年1月には、データ所在地を特定の地域に限定できる「GitHub Enterprise Cloud」が日本で利用できるようになる。ネイピアバイスプレジデントは、「Microsoft Azureの基盤を活用するため、高いセキュリティーと信頼性が担保される」と強調した。
(南雲亮平)