“一技の長”を探る システム構築ビジネス争奪戦

<“一技の長”を探る>7.日本オフィス・システム(下)

2003/05/26 20:43

週刊BCN 2003年05月26日vol.991掲載

 日本オフィス・システム(NOS、尾崎蒿社長)は、ビジネス・プロセス・アウトソーシングの受注に力を入れている。同社は、昨年、兼松コミュニケーションズの開発・運用部門をシステムエンジニア(SE)も含めて譲り受け、開発能力を大幅に高めた。今後も、SEの同社への移管も含めたアウトソーシングの受注案件を増やすことで、開発能力の向上に努める。

SE層を戦略的に拡充

 同社は、1998年以降、ハードウェアの販売を計画的に縮小した結果、売上高の減少傾向が続いた。だが、今年度(03年12月期)は、売上高が前年度比19.5%増の153億円、経常利益が同100%増近い6億円弱と増収増益に転じると見ている。この背景には開発力の強化がある。

 97年当時には6人しかいなかった純粋な開発要員が、98年以降、順次、アプリケーションソフトの開発系SEや、パッケージソフト製品の実装系SE、ソフトウェア保守の人員などSEの数を増やした。ERPパッケージのSAP製品担当のSEは、00年10月までゼロだったが、今は30人に増やした。ピープルソフト担当のSEも合わせると70人に達する。

 また、早ければ今年7月にも、兼松コミュニケーションズに続く第2号のSE会社の買収が実現する見通しで、これによりSEを約10人ほど増強できる見込みという。

 同時に、昨年度(02年12月期)から今年4月にかけて、中途採用や新卒など約50人のSEを採用した。これにより、現在、SEの数が約250人に増えた。来年度も、同等規模の採用を計画する。

 尾崎社長は、「これまで、NOSの弱点は、開発力が弱かった点にある。ここ5年かけて開発力を強くした結果、減収傾向に歯止めがかかった。今後も引き続きSEの採用を進める。また、第3、第4の戦略的なビジネス・プロセス・アウトソーシングを受注することで、習熟度の高いSEの獲得に努める」と話す。

 ビジネス・プロセス・アウトソーシングで得たSEは、これまで所属する企業のためだけにしか技術を生かせなかった。だが、NOSの社員となってからは、持ち前の技術力をほかの企業へ展開できるようになり、NOSの開発力の向上に結びついている。

 「今は、オープン系の新規案件や、より高度なシステム構築分野の成長率が著しい。ここ5年間で守備範囲が大幅に広がり、成長に向けた基盤ができつつある」(尾﨑社長)と意気込む。(安藤章司)
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