大遊泳時代

<大遊泳時代>第28回 園芸のAV─IT化─ネット水やり

2004/07/19 16:18

週刊BCN 2004年07月19日vol.1048掲載

松下電器産業役員

 年をとると、自然が恋しくなり、園芸が趣味となる人が多いが私もその1人となり、「エコ・グリーンテック2004」なる展示会にも出かけた。テーマは国土交通省の後押しもあって、屋上緑化、街の緑化であり、単に、庭や屋内で花を楽しむガーデニングより一歩進んでいる。ところで園芸をやって困るのが、旅行時の水やりである。近所の人に毎回頼めないし、子供に頼む程いい加減な約束もないから、余計に旅行中ストレスが増える。

 昔から部屋内に、タライに水を入れて湿度を高める、いや風呂場へ置いておく。花の鉢を水皿につけておくなどの工夫はあったが、長期は無理。そこで自動散水・潅水器が登場し始めた。電源はソーラー、100V電灯線電源、電池式に加え、今回の展示では水力自家発電式も登場した。そして、タイマーもマイコン採用で、手動・自動切り替わって使いやすくなっている。屋上緑化などの場合、雨水利用システムもあり、まさに省資源である。工事も簡単で、ホームセンターで買えば簡単にできるようになり、スプリンクラー、チューブ潅水、ポイント水まきなど楽しめる。

 ところで、ここでAV-IT技術が応用できないものか。IPカメラで花の状態の監視、旅先から携帯で水やりをオン-オフできないのか。探してみるとオプションながら、名古屋のグローベン(名古屋市港区)のパソコンを使ったIPによるコントロールシステムが紹介されていた。しかし元来、パソコンだとかは嫌いな右脳派の園芸ファンが左脳中心のITをどこまで取り込んでくれるか? マーケットが読めないとか。そこでお願いだが、園芸ファンが簡単に使える「右脳型」携帯リモコンのネット水やり機を開発して欲しい。ねえワトソン君!! 「園芸は水やり3年というか、声かけての愛情が基本だね」。「その前に、部下に声をかけて愛情をかける方が大事ですよ」と切り返された。
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