年頭所感

【2005年 年頭所感】 内田洋行

2005/01/10 20:37

週刊BCN 2005年01月10日vol.1071掲載

「新旧入れ替わり」

向井眞一社長

 ユビキタスとは、情報を空間でデザインすることである。求められているのはデザイン力であり、IT技術だけでは完全ではない。この領域ではレガシーな技術はほとんど役に立たず、空間設計の技術を駆使して情報をデザインすることが求められている。

 いつでも、どこでも、誰でも情報に自由にアクセスできるユビキタス社会を実現するには、多くのプレーヤーの入れ替わりが起こり得ると考えている。新旧の入れ替わりが進むだろう。「この道一筋でやってきた」という職人技を否定するつもりはないが、ユビキタスを標榜するメジャープレーヤーになるには、レガシーだけでは生き残れない。

 顧客は、新しい価値を提供するパートナーを求めているのであり、レガシーしか提供できないパートナーは必要ないと感じている。ユビキタス時代に成長しようと考える顧客企業は、古いパートナーから新しいパートナーへと入れ替える動きを加速させるだろう。パートナーは顧客に成功をコミットし、これを実現するために、さまざまな企業と柔軟にアライアンスを組んでいくバランス感覚が求められる。

 内田洋行は、情報システムからオフィス家具、教育教材、文化施設に至るまで、一貫した提案ができる希有なシステムベンダーである。ユビキタス時代に、この強みを最大限に生かしていく。このためには、経営者である私がリーダーシップをとって、社員と一丸となって改革をやり抜くことが不可欠だ。
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