IT Stock Frontline

サムスン電子、インテル 好決算発表相次ぐ

2005/01/24 16:04

週刊BCN 2005年01月24日vol.1073掲載

ハイテク株に海外から追い風

 東京市場は日経平均株価が1万1500円前後とほぼ5か月ぶりの高値水準に上昇。順調なスタートを切った今年の株価だが、ハイテク株には海外から追い風が吹き始めたことが注目される。

 半導体関連株を元気にしたのがインテルの好決算。2004年10-12月期の売上高はノートパソコン向けの好調などで96億ドル(前年同期比10%増)と四半期では過去最高を記録。年末の在庫は従来の予想より減少するという好内容だった。05年の設備投資について49-53億ドルと前年を30%超上回ると発表。これが日本も含めて半導体関連業界のプラス材料として歓迎された。

 韓国のサムスン電子も決算を発表。昨年度(04年12月期)は邦貨換算で売上高が5兆800億円(前年度比32%増)、純利益が1兆800億円(同81%増)という驚異的なものとなった。純利益はインテル(75億ドル)を上回り世界のハイテク業界では最高水準。NEC、富士通、日立製作所など日本の半導体関連10社を合わせてもはるかに及ばない。

 もっとも、四半期ベースでは10-12月期の利益が1800億円と7-9月期に比べて半減している。液晶部門の競争激化やドル安が影響して収益にブレーキがかかった格好。ただ、液晶パネルの市況回復気配など株価が上昇に向かう明るい材料は出ている。

 インテルと並んで世界のハイテク業界の巨人であるサムスン電子の株価が強調展開になれば、日本のハイテク株にも好影響を与えそうだ。なお、サムスン電子は今年の設備投資額を半導体、液晶中心に1兆300億円(前年度比34%増)に引き上げることを明らかにしている。

 携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の超小型版「シャッフル」を日米で発売したアップルコンピュータ。新製品人気を映すかのように株価は高値を更新した。(有賀勝久)
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