大遊泳時代

<大遊泳時代>第79回 カラスは何故なくの?

2005/08/01 16:18

週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載

松下電器産業 役員 前川洋一郎

 最近、カラスが増え、カーカーとうるさい。近くの家でゴミ収集袋が破られて、辺り一面大迷惑である。カラスは賢いから、もしいじめたりすると顔を覚えていて、後から逆襲して頭など突かれることがある。

 その昔、土鳩が家に住みついてフン害に憤慨したものだが、先日、東京の友人のマンションで「カラスを適正な生息数におさえる為に、エサを与えないように」とのポスターを見た。

 そこで文献を調べると、「カラスはどれほど賢いか」(唐沢孝一著・1996年 中央新書)や、東京都のホームページが見つかった。これによると、「トラップによる捕獲」、「巣の撤去」、「エサをやらない、とらせない」、「ゴミを減らす」であり、どうやら「決定的な対策はない」とのことで、些かがっかりした。

 カラスは針金やハンガーを利用して巣づくりをする器用さ、栄養価の高い人間生活のゴミを選択する眼力、ペットなども食べる雑食性があって、東京23区で約3万5000羽生息していると言われている。子供が襲われたり、鳴き声騒音など被害は増大中である。

 他人事と思いきや、なんと我が家の庭の木に赤ちゃんを産んでしまった。愛犬がいくら吠えてもどうしようもない。あわててネットで退治方法を調べたが、やはり有効打がない。激辛ゴミ袋、透けて見えるゴミ袋、金網袋、テレビアンテナにとりもちとか手間のかかる話ばかりである。こんな時こそ、AV─IT技術から良い知恵はでないものか。

 ねぇ、ワトソン君  「カラスは何故鳴くの?」。「うーん、7つの子があるからでしょう  そんなところに、ヒントがありそうですね」とわかった顔をしていた…。

 ──我が家のカラスは6月末、7羽ほどのカラスが飛来して、子ガラスの飛び立つのを応援していた。そして、見事飛び立っていき、我が家は元の静けさに戻った。
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