IT Stock Frontline

ワンセグ放送関連が人気

2006/04/17 16:04

週刊BCN 2006年04月17日vol.1134掲載

コンテンツ大手は積極展開

携帯電話に好材料が重なる



 4月1日、ワンセグ放送がスタートした。この新形態の放送で恩恵を受ける企業の株価が急騰する動きを示した株式市場では、大きな相場テーマとして歓迎するムードが広がっている。

 話題のワンセグ放送だが、コンテンツ配信企業などには「iモード以来の大きなビジネスチャンス」と積極的な戦略をとる企業がある一方で、「しばらくは静観」とする企業もある。

 積極的な戦略をとるのは携帯電話向けコンテンツ大手のインデックス(ジャスダック上場)。昨年は主要テレビ局との提携を活発化させるなど株式市場ではワンセグ関連の本命とされている。サービス開始当初は本放送に付帯するデータ通信の部分で事業特性を発揮するとみられるが、近く新たなサービスを具体化させる予定。ナノ・メディア(東証マザーズ)は携帯電話向けテレビ番組表のソフトがauのワンセグ対応携帯電話に搭載されている。機種の販売が伸びれば同社に入るライセンス料が増えることになる。将来的にはテレビ番組表上での広告枠販売など新展開の可能性もある。テクノマセマティカル(東証マザーズ)は、携帯・移動端末向け部品について、高画質・高音質・省電力をサポートするソフトのライセンス増が予想される。このほか、ACCESS、アプリックス(ともに東証マザーズ)が恩恵を受ける企業として関心を集めている。

 携帯電話に関連して、別の好材料も出ている。携帯電話機大手、ノキアの予想によると、2006年の世界の携帯電話機市場は新興国の需要拡大により前年比15%増(従来予想は10%増)になるという。この強気な見通しを受けて米国市場ではノキアの株価が上昇。村田製作所、ヒロセ電機、日本電波工業など日本の携帯電話機部品メーカーにとっても収益増につながる要因になる。(有賀勝久)
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