全国20店舗超、「駅前系」の代表格

 家電量販店大手のビックカメラが8月10日にジャスダック市場に新規上場する。

 上場に先立って実施する公募増資や売り出しによる株式市場からの資金調達は約350億円を予定しており、今年の新規公開企業では最大となる。知名度の高さもあって、8月の株式市場における目玉的存在として話題を集めるのは間違いない。

 ビックカメラの売上高は4800億円(2006年8月期の見込み)で、これはコジマにほぼ並ぶ規模。最大手のヤマダ電機の売上高は06年3月期で1兆2839億円。ビックカメラは公開価格について20万円を想定(実際には20万円以上の株価がつくのは確実だが…)しており、これで計算した時価総額は約1500億円。上場している家電量販店の時価総額は、ヤマダ電機が9600億円と他社を大きく引き離している。ビックカメラは、エディオン2000億円、ギガスケーズデンキ1100億円の中間に位置することになる見込みだ。

 ビックカメラは1980年に東京のJR池袋駅前(本店)に進出し事業を拡大してきた。現在の店舗数は首都圏、名古屋、大阪などで20店舗を超える。家電量販店業界は郊外型店舗の多い「ロードサイド系」と、駅前店舗が多い「駅前系」に大別されるが、同社は「駅前系」の代表格となっている。

 このたびのビックカメラの上場は機関投資家の運用にも影響を与えそうだ。多くのファンドは、運用資金についてセクター(業種)ごとの比重をあらかじめ決めている。家電量販店株に運用資金の一定額を配分しているファンドは、ビックカメラ株を購入した場合、他の家電量販店株を売却して比重を一定に保つ必要がある。

 そうした動きを警戒したのか、ビックカメラの上場が発表された翌日には、ヤマダ電機やエディオンの株価が大幅安となっていた。(有賀勝久)