「仁慈」

尾崎 嵩社長

 願客の満足度と社員・スタッフの満足度を両立させ、かつ収益拡大を持続させる「サービスプロフィットチェーン」を大幅に強化する。2007年から始まる新しい3か年中期経営計画の主要テーマだ。経営計画の名称は思いやりがあり情に深いという意味の「仁慈(じんじ)」。これまでの「変革」「飛躍」「新創」の過去9年間の3か年計画の勇ましいネーミングとは印象がかなり異なる。

 97年、わたしは日本IBMから日本オフィス・システム(NOS)にきた。価格下落が激しいハードウェアの販売への依存度が高かった当時のNOSは経営危機に直面していた。立て直すためにビジネスモデルを変革し、サービスメニューを一新。ひたすら顧客満足度を追求した。会社存続のためとはいえ社員・スタッフの満足度を犠牲にしてきたのは否めない。

 ジャスダックに念願の上場を果たしたのは05年末。昨年は独自開発したオンデマンド型ERP「NXシリーズ」がヒットした。会社全体の業績も軌道に乗りつつある。このタイミングで長期休暇や育児介護休暇、健康増進など内部サービスを充実させる。顧客向けの外部サービスと内部サービスの両立がオリジナリティあふれる新規サービスを創造する基盤になる。

 わたし自身、IBM時代の若い頃から徹底した実力主義、成果主義でやってきた。持続できたのはIBMの完成度の高いサービスプロフィットチェーンの支えがあったからこそ。当社も社内外に向けたサービス基盤をより強化することで持続的な成長を目指す。