年頭所感

【2007年 年頭所感】 ネットワーク バリューコンポネンツ(NVC)

2007/01/15 20:37

週刊BCN 2007年01月15日vol.1170掲載

「進化」

渡部 進社長

 スイッチやルータのコモディティ化が進み、国内ネットワーク機器市場が一段と厳しさを増している。そのため、2007年は“進化”を遂げなければならない。

 進化のひとつとして、07年から法人向けFMCサービスの提供を開始した。このサービスの特徴は、スマートフォンが環境に応じて自動的にIPや3Gに切り替わることだ。モバイルVoIPはSMB(中堅・中小企業)やSOHOで需要が増えつつある。従業員のほとんどが外出している企業は、モバイル端末のほうが使い勝手がよいためだ。FMCサービスは、売上拡大の柱になる。ニーズ先取りでユーザー企業を獲得していく。

 06年は、試練の年だったといえる。品質が競合製品と遜色なく低価格を武器とする中国ファーウェイスリーコム製品を取り扱い始めたが、予想に反して動きは鈍かった。というのも、大手ネットワーク機器メーカーの製品もシェア確保のために価格を下げ、相対的に価格インパクトが低下したためだ。

 スイッチやルータの販売が一段と体力勝負になってきたのは事実だ。そこで、06年は体力を温存することに切り替え、主力製品と考えていたファーウェイスリーコム製品の販売を抑制した。これにより、収益が低下したが赤字は免れた。

 スイッチやルータの販売がメインの旧ビジネスモデルを遂行しているネットワークベンダーは生き残れない。天気図で例えれば、間違いなく“どしゃ降り”になる。収益を高めるためには、新しいビジネス領域に入ることが重要と考えている。
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