2009年のIPOは低水準の見通し

 株価下落の影響を受けて、2008年のIPO(株式新規公開)は49社と07年の121社の半分以下に減少。初値が公募価格を下回る企業が相次ぐなか、12月17日に東証マザーズに新規上場したグリーが前評判通りの人気を集めた。公募価格3300円に対して初値は5000円。17日終値での時価総額は1070億円と東証マザーズではミクシィ(880億円)を抜いて一気にトップに立った。グリーは、SNSの「GREE(グリー)」を運営。08年10月末の会員数は716万人。有料課金収入が売り上げ全体の6割を占めており、これが収益力で同業のミクシィ(会員数はグリーの2倍)に勝る要因。09年6月期の経常利益は58億円強(前期比5.5倍)に達し、その成長力が評価された。上場に伴う公募増資で35億円を調達し、広告宣伝や設備投資に充てる方針。

 グリーに続いて08年最後のIPOとして12月19日に登場したpaperboy&co.も公募価格1900円に対して初値4000円と人気を集めた。レンタルサーバーなどを個人向けに有料提供するホスティング事業を行う。ネット初心者向けのレンタルサーバー「ロリポップ!」は月額263円という低価格で、学生や主婦層を中心に会員数約23万人超と国内最大級。03年に福岡で設立され、04年にGMOインターネットの子会社になった。

 08年に新規上場した49社のうち、12月後半に上場した4社を除く45社の株価は今どうなっているかだが、1社は経営破綻で上場廃止(不動産のモリモト)、残り44社すべての株価が公募価格を下回っている。なかには5分の1になった企業もある。

 そして09年のIPOだが、上場予備軍の業績悪化に加え、市場の低迷で資金調達額が抑えられることで上場時期を再検討する企業も多く、社数は低水準となりそうだ。なお、株券電子化に伴う措置でIPOは09年2月9日まで停止となる。(有賀勝久)