年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 住商情報システム

2009/01/05 20:37

週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載

軸足をぶらさない

阿部康行 社長


 どんな嵐が来ようとも、基本戦略は絶対に変えない。中堅企業向けERPの「Pro Active(プロアクティブ)」やRIA(リッチインターネットアプリケーション)の「Curl(カール)」、SAPジャパンとの海外事業における戦略的協業体制の強化など、当社ならではの強みを重点的に伸ばしてきた。これら自らの得意技の部分を「とんがりビジネス戦略」と当社では呼んでいるが、進むべき方向性は決して間違っていない。

 経済環境悪化で、例えば、進む速度を若干緩めたり、ジグザグするような調整は必要になるだろう。ただ、目標や軸足はぶらさない。立ち止まったら負けだ。SAPとの提携に続き、2008年9月にはSAPのコンサルティングに強く、米ボストンに本社を置くB4コンサルティングをグループ化した。欧米市場での中核的な人材確保により、かねてから目指していたグローバルビジネスを加速させる。M&Aやアライアンスにもこれまでと同様、積極的に取り組む。

 09年は当社の設立40周年となる。人間でいえば「不惑」。戦術面での変化適応はこれまで以上に迅速に行なう必要がある。だが、基本戦略は変えない。ITは経営に欠かせないインフラになっている。ユーザー企業のコスト削減のニーズに応え、ビジネスの付加価値を高める。ここで進むべき道を見失うと迷走しかねない。ITサービスの原理原則に立ち返り、惑うことなく粛々とビジネスを拡大させる。
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