年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 ブラザー販売

2009/01/19 20:37

週刊BCN 2009年01月19日vol.1268掲載

新機軸

片山俊介 社長


 これまで繰り返し「1000~1500万」といわれる「SOHO市場」を中心に攻めることを訴えてきた。この市場に向けて「スモール・スペース」をキーワードにした製品開発を進め、2008年には省スペースのA3機を投入し好評を博した。この方向性は間違っていないことが確認できた。今後は、これをさらに進化させる。なかなか全方位の展開は難しいが、人員を投入してパートナーと一緒にビジネスを伸ばす年になる。

 09年の景気は総合的に判断して、より厳しくなると見ている。プリンティング市場自体はここ3年間ほど、伸びが止まり続けている。停滞するなかで当社の領域をより進化させることで、シェア拡大はもとより、市場全体を掘り起こすためブラザーらしい差別化製品を出していく。そのために、「売れる製品」と「売れるチャネル」を確保したい。

 一方、当社主力分野の一つであるファクシミリの単体販売は、プリンタに比べ市場環境が厳しい。だが、「MyMio」のようなインクジェット複合機で提案し、シェアを引き上げていく。さらに、レーザープリンタ「JUSTIO」シリーズのラインアップを揃えることで、A3機の後継機種をレーザーでも拡充する。

 09年のテーマは「新機軸」とした。プリンティングの時代が未来永劫続くとも限らない。紙を媒体としないアウトプット表示の「ノンプリンティング」を研究中。プリンタは事業の核だが次のステップも考えていく。
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