年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)

2009/01/19 20:37

週刊BCN 2009年01月19日vol.1268掲載

変革と総合力の発揮

奥田陽一 社長


 経済環境がすぐに好転するとは考えにくい今だからこそ、CTCグループの総合力を発揮し、変革を推し進めなければならない。単なる「変化」ではなく、自分の意思を持って会社を変えていくという意味を「変革」に込めた。

 既存のITコストを「少しでも安く抑えたい」と考えるユーザー企業は多い。当社では、こうした要望に応える商材を相次いで立ち上げている。2008年10月に最新鋭の省電力設備を備えたデータセンター(DC)を開設。サーバー群を効率よく活用する仮想化シェアード・ホスティングや、ITインフラの仮想化・統合化のコンサルティングサービスを始めた。また、当社の得意とする通信分野では、NGNやWiMAXなど新世代のネットワークを活用した商用サービスが増え、MVNO(仮想移動体サービス事業者)の新規参入も相次ぐ。ビジネスのすそ野の拡大に伴う投資需要は確実に高まる。

 “テクノロジーリーディングカンパニー”を標榜する当社にとって、こうした新しい技術への他社に先駆けた取り組みは、DNAとも呼べる強み。ユーザー企業からも絶大な信頼を得ている分野だ。企業経営にとってITは戦略上欠かせず、総じて大幅なマイナス成長には至らないと見ている。仮に09年、トップラインの伸びが鈍ったとしても、アウトソーシングやSaaSなどサービス型の商材を前面に出すことで収益力を高められる。変革の手を緩めずビジネスチャンスを掴む。
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