解剖!メーカー流通網

<解剖!メーカー流通網>7.NEC プログラムで拡販体制が整う

2009/03/02 20:45

週刊BCN 2009年03月02日vol.1274掲載

ITとNWの融合ビジネスを追求

 NECは、ITとNW(ネットワーク)の統合製品「UNIVERGE」で、以前からビジネス目標として掲げてきたITとNWの融合を追求している。「UNIVERGE」の拡販に向け、販社やISVなどに対して支援プログラムを2004年に策定。それからおよそ5年が経過した現段階で、参加企業数は国内で750社程度に達した。

 NECの「UNIVERGEパートナープログラム」は、ISVが対象の「アプリケーションパートナープログラム」と、SIerやNIer、ディストリビュータなどを対象とした「セールスパートナープログラム」の2種類に分類される。そもそも同プログラムを策定したのは、同社の販売特約店が取り扱う製品を棲み分けていたためという。約370社ある特約店のうち、IT製品を売る販社が270社、NW機器を販売するベンダーが100社となっている。両分野を取り入れた「UNIVERGE」の場合は、旧来の特約店制度下で販売意欲を示した販社が少なかったことが課題だった。04年にプログラムを策定して以来、現在では国内でアプリパートナーとして300社、販社で450社を確保している。「UNIVERGE関連ソリューションのラインアップ化や拡販体制が整っている」(保坂岳深・エンタープライズソリューション事業本部副事業本部長)と自信をみせる。


 実際、成功しつつあるのが販社間の連携という。アプリパートナーによるUNIVERGEへのアプリ搭載を進めたところ、このアプライアンス製品を販社が売りたいとの要望が出てきた。そこで、複数のアプライアンス製品を揃えた段階で、セールスパートナーが販売するサイクルを模索。「アプリとセールス双方のパートナーにとって、メリットになる仕組みを構築する」方針。具体的には、パートナー間の連携強化を促す支援プログラムを09年度(10年3月期)早々に体系化する計画だ。「共同プロモーション」「ソリューション創出」「共同ビジネスモデル」などをテーマに、「売る意欲が盛り上がるプログラムに仕上げる」としている。(佐相彰彦)

 

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