100年の顧客価値

内田洋行 柏原孝 社長
 創業100周年を2010年2月に迎える。これまで企業を継続してこられたのは、当社が顧客の価値向上に貢献することができたことの証だと自負している。

 だが、足下の業績をみると、そう楽観してはいられない。当社は情報システム、オフィス家具、教育の三つの事業の柱をもつが、リーマン・ショック以降、とくにオフィス家具の落ち込みが大きい。もはや、オフィス家具単体では、十分な付加価値を得られない。

 そこで当社では、オフィス家具・教育向け商材にITを融合させた「ユビキタス・プレイス」のコンセプトを前面に出してビジネスを推進。この戦略をより加速していくことで競争力を高める。すでにオフィス家具とITを融合させたテレビ会議などの遠隔コミュニケーション系の商材は引き合いが急増。会議のための人の移動を減らすことは、単純にコストを減らすだけでなく、CO2など温室効果ガスの排出抑制にも役立つ。万が一、パンデミックが発生したときの事業継続にも有効だ。

 将来に向けてロボットの研究にも力を入れている。ここでいうロボットは人型ではなく、環境知能と呼ばれる領域。オフィスや教室など空間側に知能をもたせ、センサーで情報を集約し、そこで活動する人間の知的生産を支援するというもの。研究段階の案件も多いが、オフィスと教育、ITの3分野を手がける当社だからできる技だ。これまで積み重ねてきた実績と信頼をもとに、これからも顧客価値の向上に努める。