人のM&A

日立情報システムズ
原 巖 社長
 日立製作所が当社を完全子会社化するのに伴い、2010年は親会社と密接に連動する体制へと変更する。新たに手を打つべきことはたくさんあるが、一方で、当社ならではの強みがあるのも事実。例えば、中堅・中小企業向けのビジネスは、日立グループのなかで当社が最も強みとする領域であり、機動力も大きい。また、国内市場が伸び悩むなか、日立製作所は海外でのビジネス拡大を推進している。こうしたなか、当社の機動力は海外での新しいビジネスの芽を見つけるうえでプラスに動く。

 社会インフラ系のビジネスに強い日立グループだが、ITビジネスだけでみるとグローバル大手ITベンダーに比べてまだ至らない部分がある。ITの分野でライバルに追いつき、追い越すためには、海外ビジネスに強い人材の確保が欠かせない。社内で育てることはもちろんだが、必要に応じてM&Aや提携で人材を得ていく。組織や会社ありきのM&Aや提携ではなく、人材を軸に海外へ積極進出するという意味で「人のM&A」をキーワードに挙げた。

 グローバルビジネスに関して当社は、ベトナムやインドなどの有力SIerと、主にデータセンターを駆使したクラウド・コンピューティングやアウトソーシングサービスの分野で協業している。海外ビジネスは、場慣れすることが大切。変に気後れしたり、必要以上に強気に出たりしないよう、現地の顧客やビジネスパートナーとの信頼関係を築ける人材を重視したい。