変化への挑戦
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| 日本オラクル 遠藤隆雄 社長 |
「変化への挑戦」が2010年に向けて、当社が掲げる標語だ。ビジネスポートフォリオを変えていきたいと考えている。データベース(DB)のオプション類の運用管理ソフトやGridテクノロジー、「Oracle Exadata(エクサデータ)」などで、従来なかった事業領域を広げるというのがその一つ。もう一つは、買収した企業の製品をしっかり活用し、成果を出すことだ。ソリューションのシナリオをきちんとつくるといったセールスプログラムの強化により、案件を発掘していく。
チャンスは、中堅・中小企業市場にあるとみている。地方自治体の開拓も一つのテーマで、地域医療ネットワークのトライアルに参加している。電子カルテシステムは、国内では十分に普及していないが、当社は米国ですでに実績をもっている。国内のITベンダーとミドルウェアの分野で広く連携し、Win─Winの関係を築きたい。
クラウドに関しては、まずは「プライベート・クラウド」を中心に環境づくりを支援していく。クラウドと日本オラクルのイメージを結びつけられるようにしていきたい。
2010年に持ち越す宿題がある。人材強化が不十分だった。人員を増やせば良いわけではない。最終的には、人の育成が重要になる。セミナーや勉強会を実施しているほか、カリキュラムを用意したり、徒弟制度的なメンター制を設けたりして、育成シナリオを練っている段階だ。