年頭所感

【2010年 年頭所感】 シーイーシー

2010/01/21 20:37

週刊BCN 2010年01月18日vol.1317掲載

新生

シーイーシー 新野和幸 社長
 製造業顧客の比率が高い当社は2009年、苦戦を強いられた。リーマン・ショック以降、製造業の投資抑制スピードは極めて迅速で、しかも深刻。当社は全力を挙げて、さまざまな業種における受注可能性を探ったものの、残念ながら今期(2010年1月期)の赤字は避けがたい。10年2月からスタートする新年度(11年1月期)では、経営資源や事業ポートフォリオを見直し、これに見合った組織に一新して業績を回復させる。その決意を込めて、キーワードは「新生」とした。

 ここで改めて自社の強みを分析すると、当社にしかない商品やサービスが多数あることが分かる。製造業向けの3D製造・物流シミュレーションソフトや、日産自動車の改善ノウハウをベースに開発した生産シミュレーションソフト、ソフトウェアの第三者検証サービス、全国5か所に保有するデータセンターなど、他社をリードする専門的な商材が多い。

 とはいうものの、これまでは、各事業部門の相互連携がややもすれば弱い側面があった。新年度では、自社プロダクトやデータセンター、第三者検証サービス、受託ソフト開発の四つの分野が有機的に連携できるよう、組織を大きく改める。また、データセンターを活用したクラウドサービスの本格的な立ち上げや、医療業界向けITシステムの拡大にも取り組む方針だ。自社の強みを引き出し、新規事業の立ち上げを急ぐことでシーイーシーを新たに生まれ変わらせる年にする。
  • 1

関連記事

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 シーイーシー

【2008年 年頭所感】 シーイーシー