フォースメディア(池田譲治社長)は、法人・個人向けのIT製品を開発・販売するITベンチャーである。トップを務める池田社長は、プリンストンテクノロジーの創業社長で、2009年11月に同社を離れ、今年1月にフォースメディアを立ち上げた。

 今春から本格的に営業活動を開始したばかりだが、すでに販売・流通網を確立している。ダイワボウ情報システム、ソフトバンクBB、丸紅インフォテックのIT製品流通事業者の“御三家”が同社製品を販売する体制を構築。その傘下にシステムインテグレータ(SIer)やITベンダーが販売する“王道”の販売網を敷いた。一部についてはSIerと直接取引するが、基本的にはこの3社を通じて販売する。個人・法人それぞれに向けた製品を開発・販売するプリンストン時代に築いた人脈を生かし、早々と流通網を確立することに成功したわけだ。

 この流通網に流す商品は、現在は法人向け製品のみ。フォースメディアの法人向け製品戦略は、「海外での実績が高く、しかも日本ではまだ本格展開されていない製品を売る」こと。基本的に自社では開発せず、海外ベンダーとの間で販売代理店契約を結んで日本で販売する。現時点では、KVM切替器やNAS、デジタルサイネージ用のディスプレイ装置を主に拡販する。直近では、5月12日に新製品を投入。複数の人が1台のPCをネットワークを通じて操作できる、米有力メーカー製の仮想デスクトップ機器である。「流通事業者から高い評価を得ている」(池田社長)という。6月からは新たに個人向け製品を自社ブランドで発売し、販売・流通させる計画である。「J-Force」のブランドで個人向けIT機器を矢継ぎ早に投入する予定。その流通網では、「基本的に流通事業者を通じて販売するが、拡充業を検討中」(池田社長)という。

 個人、法人それぞれの販売で大手流通事業者との関係づくりに成功。創業間もないITベンチャーながら、存在感を示し始めている。(木村剛士)