テクノロジーからビジネスへ

林宗治 社長
 ユーザー企業が求めるITソリューションが変化している。2010年はそのことをひしひしと感じた年だった。これまでのIT企業は、先進的なテクノロジー(技術)を提供すれば、ユーザーに受け入れられ、ビジネスが成り立つ時代だった。しかし、今は違う。当然の話だが、ユーザーはITのテクノロジーを欲しているのではない。それを使って生産性を向上させたり、コストを削減したりして、売上高・利益を向上させることを目的としている。つまり、IT企業には、ITテクノロジーの提供だけでなく、それを使った業務の支援能力がよりいっそう必要になってきたのだ。

 私どもソフトクリエイトの事業の一つであるEC(電子商取引)サイト構築・運用事業は、着実に導入社数を増やし、主軸ビジネスに成長した。ECシステム構築の基盤となる自社開発のパッケージソフト「ecbeing」は約550サイトに導入され、トップシェアを維持している。その競争力の源泉は、ECシステムの構築・運用ではなく、ユーザーのECを通じた売り上げを向上させるための支援サービスを手がけている点にある。検索エンジンで上位に結果を表示させるための仕掛けづくりや、商品の購入率を高めるためのノウハウを提供していることを、ユーザーは評価してくれている。ECのソフト(システム)は、それ自体で差異化が難しい時代になった。それだけにこうした業務支援をユーザーは受け入れてくれている。テクノロジー提供ではなく、ビジネス支援──。ソフトクリエイトが目指す姿はここにある。