ウイング（翼）を広げる

ソフトクリエイト　林宗治 社長

　不況の影響で、2009年は厳しい予想を立てていたが、ほぼその通りの結果となった。良いビジネス、悪い事業の両方があった。業績が良かったのは、ECサイト構築パッケージとその関連サービスだ。EC関連のユーザー企業の間では、これまで構築や運用を任せていたITベンダーへの投資を見直す機運が高まり、当社に声をかけてくれるケースが増えた。

　一方、不発に終わった感があるのは、内部統制関連ソリューションやセキュリティ対策製品。ユーザー企業は内部統制やセキュリティ対策をITで強化しなければならないという気持ちはもっているが、不況の影響でこの分野に投資が回らなかったようで、当社のビジネスはその影響を受けて不調に終わった。この傾向は2010年も続くとみており、慎重な計画を立てていく。

　厳しい経済環境が続くなかでの2010年のキーワードは、「ウイング（翼）を広げる」。

　当社はECサイト構築パッケージやワークフロー、検疫ネットワーク構築アプライアンス、IT資産管理ソフトといった複数の自社開発プロダクトをもつ。2010年は新たな製品を開発するのではなく、既存プロダクトに付随するサービスや機能を増やす時期だと思っている。翼をさらに広げるようなイメージだ。既存顧客に対して付加価値を提供し、新規ユーザーには幅を広げたソリューションを提供することで、不況を乗り切り、増収増益を果たしたいと考えている。