年頭所感

【2012年 年頭所感】 三井情報

2012/01/12 20:40

週刊BCN 2012年01月09日vol.1414掲載

ビジネスイノベーション

下牧拓 社長
 2011年、日本のIT市場には景気回復の兆しがみえず、大型のIT投資の見込みも薄いといったように、厳しい状況が続いた。東日本大震災の発生を受け、BCP(事業継続計画)の案件は若干伸びたが、売り上げにはそれほど大きな好影響を及ぼさなかった。

 そんななかでも、当社は、2011年度(12年3月期)は増収増益を見込んでいる。上期から、キャリア向け展開の強化に力を入れており、その成果として、モバイル通信キャリアのKDDIから無線LANアクセスポイントの大型受注を獲得した。これが売り上げに大きく貢献している。2012年も、KDDIをはじめとするキャリア向けビジネスを重視していく考えだ。

 当社は2011年、4社のITベンダーと提携して、データセンター(DC)サービス事業を開始した。「ビジネスイノベーション」を図っている取り組みの一環だ。DCサービスは、すでに案件が出始めており、実績が挙がりつつある。今後、DCサービスにどのような付加価値をつけるかを、今、パートナー企業とともに検討しているところだ。

 競争が激しい日本市場では、他ベンダーとの差異化を図るために、技術の優位性が求められる。そのために、当社は、米国と欧州などに現地法人を保有し、欧米のITメーカーから最新のIT技術を取り入れて、日本で販売する。このことを2012年に強化・拡大したい。
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