第三の創業期

和田成史 社長

　3月11日の東日本大震災やヨーロッパにおける金融危機などが国内の経済情勢に大きく影響した。2011年上期は、何とかこれまでの事業の勢いで伸びたが、下期に入って、震災や低迷する景気の影響がじわじわ出てきた。振り返ると、荒波の1年だった。

　IT業界の動向に目を転じてみると、クラウド・コンピューティングへのシフトが進んだ。新しいテクノロジーが続々と登場し、大きな転換期となったと認識している。

　当社は、2012年、業務パッケージの専業メーカーとして、クラウド戦略を練りながら新しい業務パッケージのあり方を追求し、ビジネスパートナーとともにマーケットを切り開いていく。既存製品が抱えている課題の解決にも取り組み、守りを固める。このほか、社員教育の強化を通じてユーザー満足度のさらなる向上を目指す。第三の創業に向けて新たな門出を迎える心構えだ。

　第一の創業は会社を立ち上げた頃、第二の創業は上場した頃だった。第三の創業では、クラウドの普及に代表されるように、変化が激しいなかで初心に戻って成長していきたい。会社経営において当然のことではあるが、常に謙虚さを忘れずに創業当時の必死さで全社を挙げて頑張る。夢を大きくもつことや挑戦ができる社風をつくり上げることも大切だと考えている。