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不況下で強さをみせるOBC 競合にとって手ごわい存在に
2011/06/30 21:07
週刊BCN 2011年06月27日vol.1388掲載
オービックビジネスコンサルタント(OBC)が、不況下で強さをみせている。2010年度(11年3月期)の非連結決算で、売上高は172億1000万円(前年度比9.3%増)、営業利益は80億2900万円(24.6%増)、経常利益は88億8400万円(16.9%増)、純利益は48億1000万円(10.5%増)だった。
好業績をけん引したのは、ダウンサイジング案件と「奉行i」「奉行21Ver.5」へのバージョンアップの増加。中小企業に強い「奉行i」は、リーマン・ショック以前に年商50億円超だった企業からの引き合いが増えている。年商50億以上300億円未満の企業に強い「奉行V ERP」の場合もダウンサイジング案件が伸びている。年商50億以上500億円未満の中堅企業市場は、景況感の悪化やIFRS(国際会計基準)をはじめとする法改正を背景にダウンサイジング傾向が加速していると、同社ではみている。
今年度は、大きく三つの営業戦略を打ち出している。「奉行i」シリーズのメインストリーム化戦略、「奉行21」シリーズのバージョンアップ戦略、“新”「奉行V ERP」リプレースマーケット戦略である。
メインストリーム化戦略では、新「OBC Solution Advisor」モデルを追加する。「奉行i」のパートナーは、基本的な製品提案レベルから業務課題を理解した提案営業レベルにステップアップするカリキュラムを受講することができるようになる。提案営業から導入環境の構築、操作指導にまでパートナーのビジネス領域を広げる「OBC Certified Instructor」のオンライン受講優待制度も導入する。製品レベルでは、「就業奉行i」の導入シナリオマップを提供。導入設計サービスのパートナー認定の資格化も予定している。
バージョンアップ戦略では、12年3月以降、契約期間満了の時点で順次サポートが終了する「奉行21Ver.3」以下の保守加入ユーザー3万8000件のバージョンアップを促していく。「Ver.4」のユーザーに対しても、通常サポートの終了を予定している時期(14年3月末)の告知を開始する方針だ。
リプレース戦略では、営業支援とシステムエンジニア支援でパートナーをサポートする。前者は、製品・テーマ別の基本提案資料やIFRSなどのテーマ別提案資料で構成する「V ERP」セールスマテリアルに加え、製品別の要件シナリオやfit&gap一覧表などの「V ERP」要件整理マテリアルを用意。後者は、導入支援サービスや「奉行Open-DB」の開発ライセンスを提供する。
10年度の決算短信では、企業を取り巻く環境の厳しさを指摘したが、「奉行i」と「奉行V ERP」は不況を逆手にとるなどして売り上げを伸ばした。今年度は震災の影響などを懸念するが、営業戦略は市場・ユーザー動向を踏まえた堅実なもの。競合にとっては手ごわい存在となりそうだ。(信澤健太)
オービックビジネスコンサルタント(OBC)が、不況下で強さをみせている。2010年度(11年3月期)の非連結決算で、売上高は172億1000万円(前年度比9.3%増)、営業利益は80億2900万円(24.6%増)、経常利益は88億8400万円(16.9%増)、純利益は48億1000万円(10.5%増)だった。
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