ウェアラブル端末を使えば、日常的にバイタルデータを収集することができます。テクニコルでは、このバイタルデータを解析することで、人の熱中/ストレス状態を把握するアルゴリズムを開発し、「イキイキと働ける環境」づくりに挑もうとしています。
どんな事業を行っているの?
中川達生
代表取締役バイタルデータなどの、データ解析を行っています。
ウェアラブル端末から収集したバイタルデータを解析する「メンタルヘルス事業」が、テクニコルの中核ビジネス。日本IBMのインキュベーションプログラム「IBM BlueHub」で採択された、将来が期待される事業です。また、マーケティングデータの解析や、それに派生してデータサイエンスに関する講義なども行っています。
何が新しいの?ウェアラブル端末から収集したデータを分析し、仕事に対する熱中/ストレス状態を計測します。
ウェアラブル端末から収集した体温、心拍数などのバイタルデータを解析して、人のストレス状態を把握するアルゴリズムを開発しています。これをとくに「仕事環境」にスポットをあてて活用することを目指しており、仕事中に身に付けているデバイスからデータを収集して、その仕事に対するポジティブ/ネガティブな心理状態を分析、仕事に対する熱中/ストレス度合を可視化します。
何に応用できるの?より生産性の高い仕事環境づくりに活用できます。
「仕事への熱中度合は、生産性と密接に関係する」と話す中川達生代表取締役。仕事への熱中度やストレス状況を把握することで、仕事内容の改善や各人に合った仕事の割り振りなど、より快適で生産性の高い仕事環境の構築に役立てられるといいます。
今後の目標は?ユーザビリティの向上や、サービス化を目指します。
現在対応しているのは胸に貼るタイプの端末。データを収集・解析さえできればよいことから、ユーザビリティの向上を目指し、端末に依存しないかたちでの開発を進めています。また、現状いくつかの企業に技術提供は行っているものの、まだサービスとして体系化はできていないため、ビジネスとして収益を上げられる体制づくりを行っていくとのことです。

現在はユニオンツールの心拍センサに対応
よろしくテクニコル
中川代表取締役がテクニコルを創業したのは、親友が仕事のストレスが原因でうつ病にかかり、その影響で体調を崩し他界してしまったから。「人生は短い」ということを痛感し、かねてから考えていた起業に踏み切ったそうです。
仕事環境の改善にあたり、わざわざデータを集めなくても「直接社員に聞けばいい」という声もあります。しかし、「本音を言いにくい」空気が日本の企業にあるのも事実。同社の技術で、働く人の心の声を聞き、みんながのびのび働ける環境をつくることができるでしょう。テクニコルは「バイタルデータ分析」でイッポ前へ!