年頭所感

アジャイルであること

2017/01/02 09:00

週刊BCN 2017年01月02日vol.1659掲載

 顧客企業の新しい成長分野をともにつくりあげる。顧客が何をもってチャンスと考えているのかを深く理解する力を養い、デジタルトランスフォーメーションを起こしていく必要がある。イノベーションは最初から解答やモデルケースが用意されているわけもなく、当社グループがもつグローバル規模での知見をフル活用して挑戦していく。

アムル・ラクシュミナラヤナン
社長

 こうした現状を踏まえて2017年のキーワードとして「アジャイルであること」を挙げる。

 よく柔軟でスピード感溢れた経営スタイルのことを「アジャイル経営」などと呼ばれるが、私はさらに踏み込んで仕事の仕方そのものがアジャイル的であるべきだと捉えている。

 IoT/ビッグデータや、新しい顧客体験(UX)、AI(人工知能)といった新しい仕組みを顧客のビジネス革新に結びつけ、成長へとつなげるには、さまざまな実証実験や試行錯誤が欠かせない。経営のみならず、日々の業務そのものをアジャイル的に進めていく時代がきている。

 当社は印タタコンサルタンシーサービシズと三菱商事の合弁によるSIerで、富士登山に例えれば合弁立ち上げの時点で5合目、今はやっと6合目まで来たイメージだ。私自身、14年に来日して、日本のことをより知るために、まずは富士山に登った。クルマで5合目まで行き、そこから登頂を果たした。当社としても、ここからアジャイル的に変革を推し進め、山頂(トップ)を目指す。
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外部リンク

日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ=http://www.tcs.com/jp