おさらいキーワード
<おさらいキーワード>第41回 VR、AR
2017/11/29 09:00
週刊BCN 2017年11月20日vol.1703掲載
VR
コンピュータが人工的に構築した現実世界と同じような環境。「virtual reality」(バーチャルリアリティ)の略で、「仮想現実」や「人工現実」などと訳される。
VRは、フランスの詩人、アントナン・アルトーが生み出した造語。その後、技術として確立し、米航空宇宙局(NASA)の訓練などで使われるようになった。1990年代には、家庭用のゲーム機にも搭載されたが、一般的に浸透るまでに至らなかった。
VRを体験するには、ゴーグル型の「ヘッドマウントディスプレイ」を装着し、映像を表示する手法が昔から一般的。最近では、人の動きを三次元で計測するセンサも登場し、あたかも現実世界にいるかのような没入感が味わえるようになった。
ほかの技術と同じように、VRもいくつかのブームがあった。現在のブームは、米フェイスブックが2014年、VRコンテンツ制作会社のオキュラスを買収したことがきっかけになったといわれている。
その後、ゲーム業界を中心にVRには大きな注目が集まり、「VR元年」といわれた16年には、多くの企業が関連製品を発売。ゲーム以外の産業でも活用されるようになった。
技術の進歩に伴い、VR映像の質は大きく向上した。国内では、東京五輪・パラリンピックの開催を控えていることもあり、各調査会社は、今後の市場規模は右肩上がりが続くとの予想を発表している。
ただ、視力への影響などの健康上の問題や、VR映像による「VR酔い」が依然として課題となっている。
AR
現実世界に情報を追加することで、新たな世界観が味わえる環境。「Augmented Reality」(オーグメンティッドリアリティ)の略で、「拡張現実」や「強化現実」などと訳される。
ARは、古くからアイデアとして存在していた。実際に技術として開発したのは、「ヘッドマウントディスプレイ」の生みの親として知られる米国の科学者、アイバン・サザランド氏が最初だといわれている。
サザランド氏は、約半世紀前からARの研究に取り組んでいた。一般的に普及し始めたのは90年代に入ってからと考えられている。国内では、人間とCGが共演するテレビ番組が放送されていた。現在は軍事産業やゲーム、医療、広告など幅広い分野で活用されている。
ARを体験するためには、ヘッドマウントディスプレイや専用の眼鏡型デバイスを装着する方法のほか、スマートフォン(スマホ)のアプリケーションを利用する方法がある。
スマホのアプリを使った場合、端末をかざした方向に合わせてARが体感できる。ゲームのほか、防災情報を確認したり、各地域の観光地を把握したりすることができ、多くの人にとって身近な技術になった。
英国の投資銀行Digi-Capitalが17年6月に公表した予測によると、モバイルARの市場規模は今後、成長を続け、21年までに世界全体で600億ドルに達するとされている。
ちなみに、米IBMは、「Watson」のことをAIといっているが、「Artificial Intelligence」(人工知能)ではなく「Augmented Intelligence」(拡張知能)と説明している。
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