NTT研究所の最先端の研究成果を、実際の商品やサービスに落とし込んでいくのが当社の役割である。19年は新規開発や機能拡張を合わせて20件ほどの商品、サービスを市場に投入できた。

串間和彦
社長

 「先端技術」と「現場業務」とは大きなギャップがある。ユーザーの現場に足繁く通ったり、その業務に詳しいビジネスパートナーと組んだりしながら、業務プロセスや業務そのものを大きく変革できる商材に仕上げている。

 直近では伊藤忠飼料と協業して、畜産業向けの豚の体重測定システムを開発。立体撮影できるカメラ端末で豚を撮影。画像認識技術と機械学習による計測ロジックによって誤差4.5%の高精度で推定できる。小型軽量の携帯端末を使っての体重測定は世界初の取り組みである。

 また、デンマークの農業研究機関SEGES(セゲス)などと共同して牛の行動モニタリングシステムの実証実験をデンマーク国内で実施。牛に装着した安価なセンサーで採食や反芻などの行動データの収集が可能で、これをAIで解析することで発情の兆候や健康状態を検知する。国内のみならず、海外でもNTT研究所発祥の技術による商談が進んでいる。

 今回、たまたま畜産業の例を挙げたが、ほかにもさまざまな業種・業態への展開が進んでいる。地道な現場作業の積み重ねによって、最先端のデジタル技術を業務に応用。コスト面や性能面、業務プロセス変革に役立つと実感してもらい、その結果として「なくてはならない存在」になる。