2017年設立のスタートアップ・RevComm(レブコム)は、電話での営業やコールセンターにおける顧客対応の内容をAIで可視化するクラウドサービスを提供。提供開始から約1年半ほどで数千もの利用者を獲得し、成長を続けています。會田武史代表取締役に話を聞きました。
どんな会社なの
「音声×AI」でコミュニケーション革命をもたらす会社です。
會田武史 代表取締役
RevCommでは、AI搭載型クラウドIP電話「MiiTel(ミーテル)」を提供。電話営業やコールセンターでの顧客対応の内容をAIが可視化することで、営業・顧客対応の質や生産性の向上を支援するサービスです。
具体的には、担当者の話すスピードや顧客の会話を遮った数など話し方のポイントを定量的に可視化。これを基に、担当者自身がトークを改善していくことができます。また、実際に話した内容の文字起こしや要約を自動で作成。担当者の業務負荷を減らすとともに、後からの振り返りに活用することも可能です。そのほか、ワンクリックで発着信ができるなど、電話にかかる工数も削減します。
こうした機能で、従来担当者の中で閉じていた顧客との会話内容を可視化・分析し、営業の成約率や顧客満足度の向上につなげて利益アップに貢献します。また、担当者自身でフィードバックできることから、教育などのコスト削減にも寄与するといいます。
MiiTelはこれまでに、中小企業から大企業まで、約300社8000ユーザーが利用。「クラウド上で電話をつくる技術と音声解析エンジン、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーションをワンストップでソフトウェアで提供。全て自社のエンジニアがつくっている」ことが同社の強みだと話します。
今後の方向性は
「バーティカル」「ホリゾンタル」「パラレル」「ジオグラフィカル」の四つの観点で考えています。
バーティカルでは、垂直展開としてMiiTelの機能を強化。人のアポイント取得を代行する「自動アポ取りAI」機能を実装します。ホリゾンタルは事業領域の水平展開として、訪問営業向けの「ミーティングアプリ」、ひいては「経営判断AI」をつくる方針です。
また、「パラレル」では同社の音声解析エンジンのプラットフォーム化を図り、今年1月にAPIを公開。営業とは異なる業界での利用拡大を目指し、「すでにいくつかの業界で使っていただいている」と言います。最後の「ジオグラフィカル」はグローバル戦略のことを指し、「少なくとも年内に」東南アジアへの進出を考えています。
よろしくRevComm
Miitelは現在までに数千ものユーザーが利用し、最も重視しているという「NRR(売上継続率)」にも手応えを感じているようすの會田さん。「導入した結果として、P/L(損益計算書)のP(収益)を上げてL(費用)を下げることにコミットできている。そこをもっと加速していきたい」と意気込みます。RevCommは「AI搭載型クラウドIP電話」でイッポ前へ!