2015年設立のケップルは、スタートアップと投資家の支援を手掛ける企業です。主力のクラウドサービスとして提供する投資家向けの未上場株式の管理ツールに加え、今年6月には新たに、非上場企業向けに株主総会をサポートするサービスを開始。神先孝裕社長に話をうかがいました。
どんな会社なの
スタートアップと、スタートアップに 投資している会社を支援しています。
神先孝裕 社長
ケップルでは、未上場企業の株式を管理するためのツール「FUNDBOARD(ファンドボード)」と、株主総会管理ツール「株主総会クラウド」の主に二つのサービスを提供しています。
株主総会クラウドは、今年6月にベータ版の提供を開始したばかりのクラウドサービス。非上場企業の株主総会における、従来紙ベースで行われてきた招集通知の発送から委任状の回収までの一連の作業をオンライン上で実施できるようにします。開催した株主総会の履歴管理も可能。従来、紙で行われてきた一連の作業の負荷軽減と効率化を支援します。
また、18年に正式リリースしたFUNDBOARDは、スタートアップに投資する企業向けの業務支援ツールで、投資先にかかわる案件の管理や、投資先に資料を請求/受け取りができる機能や、株主・資本政策・財務状況など、投資先のさまざまな情報を可視化できる機能があります。
ベンチャーキャピタルや事業会社など「50社以上」が利用。今後、株主総会クラウドとも連携し、投資家がFUNDBOARD上で投資先の株主総会情報を見ることができるようになる予定です。同社はこの二つのサービスで、スタートアップと投資家をつなぐことができる点を強みとしています。
今後の方向性は
スタートアップと投資家向けのツールを拡大していきます。
株主総会クラウドは正式版のリリースに向けて、製本・発送作業を代行するサービスを追加する方針。株主によっては紙の招集通知を要望するケースがあり、ケップルが招集通知の印刷から製本・発送までの一連の作業を代行します。そのためのサービス側の機能実装と、同社側のオペレーション整備を経て、「7月半ばから8月をめどに正式リリースする」計画です。
ケップルは経営のビジョンに「世界に新しい産業を」を掲げています。新しい産業をつくるのはスタートアップで、それを支援するのが投資家。同社はこの両者向けのツールを提供して新しい産業の創造を支援し、今後は「次の新しいプロダクトもつくっていきたい」と意気込みます。
よろしくケップル
株主総会クラウドは6月にベータ版の提供を開始したばかりですが、「反響はかなりある」と神先さん。投資先に紹介したいという声や、士業からの問い合わせもあったといい、「企業だけの課題ではない。株主総会にまつわる士業や株主も同じ課題を持っている」と実感したそうです。ケップルは「スタートアップと投資家向けの業務支援ツール」でイッポ前へ!