2019年設立のログラスは、企業の経営管理業務を効率化するSaaSを提供。BI(ビジネスインテリジェンス)ツールに対して「CI(コーポレートインテリジェンス)」のサービスと位置付け、経営管理に関わる情報の収集や可視化・分析を支援します。布川友也代表取締役CEOに話をうかがいました。
Company Data
会社名 ログラス
設立 2019年5月30日
所在地 東京都品川区
事業概要 コーポレート・インテリジェンス・クラウド「Loglass」の開発・提供
URL:https://loglass.jp/
どんな会社なの
経営管理業務を簡単にするクラウドサービスを提供している会社です。
布川友也 代表取締役CEO
ログラスが開発・提供する「Loglass」は、企業のCFO(最高財務責任者)や経営企画担当者の予算策定や予実管理といった経営管理業務を効率化するクラウドサービスです。経営管理担当者がボタンをクリックすると、各部門や支店に向けて、ExcelやGoogleスプレッドシートの表計算ソフト上にデータ入力のフォーマットを自動で発行します。各部門側では発行されたフォーマットに数値を入力してクラウドに直接提出。データを効率的に統合・集約することができます。分散型バージョン管理システムの「Git」のような仕組みで更新したデータの差分を管理できるほか、データの集約時に承認・削除・差し戻しなどの制御を行うことも可能です。こうした機能により、データの効率的な収集を実現します。
また現在、外部のBIツールとの連携機能を開発しており、ダッシュボードで情報を表示して「今まで可視化することが難しかったデータも可視化できる世界観をつくっている」と説明します。
Loglassは今年7月に正式提供を開始し、すでに10社以上の企業が有償で利用。そのうちの半数以上が上場企業で、従業員数500人~3000人ほどの企業がボリュームゾーンになっているそうです。
今後の方向性は
大きく二つの方向性があります。
一つは、短期・中期的な計画として、経営管理領域でサービスの機能を充実させていくこと。「今のLoglassは、データの取り込みとアウトプットに特化しているが、ユーザーからはそのデータを加工するところにニーズがある」と言い、取り込んだデータをユーザーが見たい形に加工できる機能を開発中とのことです。
もう一つは、中長期的な計画として、経営管理とは違う領域で、類似する課題を解決する製品を新たに作ること。Loglassとは別に新たにラインアップを増やす考えです。「(経営管理のように)多くのステークホルダーがいて、データを収集・統合・変換している業務はたくさんある。そういう領域を他にも攻めていく」と話します。
よろしくログラス
布川さんいわく、Loglassの強みは「ユーザー目線の製品開発ができている」こと。開発手法として「ドメイン駆動設計(DDD)」を取り入れ、布川さん自身を含む経営企画の経験者とエンジニアが対話しながら設計していくことを「非常に重要視している」と言います。また、大企業顧客と組んでリアルな声を生かすことにも注力。「かゆいところに手が届く」サービスだと評価されているそうです。ログラスは「経営管理クラウド」でイッポ前へ!