コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は当初、ゲームソフトやビジネスソフトの著作権侵害への対応からスタートした。しかし現在、保護活動の対象は出版物や映像などを含むデジタルコンテンツ全般へと拡大している。権利を守るための武器も、著作権法に加え商標法などの知的財産権法規を総動員して対応するようになった。啓発活動においても、情報モラルや「情報の価値」そのものを問う領域にまで踏み込んでいる。
それにもかかわらず、コンピュータソフトウェア著作権協会という現状の名称のままでは活動実態にそぐわない。著作権だけの団体と誤解され、活動を正しく理解していただけない危惧もある。われわれの団体と活動をより多くのみなさんに知っていただき、支えていただきたいのだ。
そこで、いっそ団体名を変えてみてはどうだろう。「コンテンツソフトウェア著作権協会」はどうだろうか。
たとえ団体名が変わっても、長年浸透しているACCSという略称は維持したい。ただし、ロゴデザインは新生ACCSにふさわしいものへと刷新していきたい。
また、1990年頃からACCSのロゴとして親しまれてきたコピー禁止マークについても見直しが必要だ。元々、会員会社がパッケージに印刷して啓発を図ったもので、フロッピーディスクを図案化したものだった。後にCDをモチーフにしたデザインに変更したが、現状のソフトウェア流通の実態を鑑みれば、マーク自体の使い方やデザインも変えていく時期にきているだろう。新生ACCSにふさわしい、新たなキャッチフレーズを掲げてもいいかもしれない。
「新しい酒は新しい革袋に盛れ」の例えではないが、新生ACCSにふさわしく、活動領域も広げていきたい。
近年は生成AIと著作権に関する情報を会員に提供しているが、実はAIにおける収益配分と権利関係の技術について、私自身が発明人となり特許を出願した。昨年来、理事長らにも相談を持ちかけており、誰を権利者にするか、その「発明」を社会に実装し、実施する事業者とのパイプづくりを検討中だ。これからのACCSの活動に役立つ切り札になるのではないかと考えている。
一般社団法人 コンピュータソフトウェア 著作権協会 専務理事 久保田 裕

久保田 裕(くぼた ゆたか)
1956年生まれ。山口大学特命教授。公益社団法人著作権情報センター理事、公益社団法人日本文藝家協会知的財産権委員会委員、特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会理事、(株)サーティファイ著作権検定委員会委員長、特定非営利活動法人ブロードバンドスクール協会情報モラル担当理事などを務める。主な著書に「情報モラル宣言」(ダイヤモンド社)、「人生を棒に振る スマホ・ネットトラブル」(共著、双葉社)がある。