Letters from the World

コムデックスだけが衰退の一途

2003/01/27 15:37

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

 年明けの1月6日から、サンフランシスコのモスコーニコンベンションセンターでは2003年のMacworldが盛大に開催された。数年前まで元気がなかったのだが、今年のMacworldには多くの人が集まった。私の会社も出展したが、毎日多くの人が集まって、4日分と考えて準備した1000枚のカタログが2日間でなくなってしまった。

 年明けの1月6日から、サンフランシスコのモスコーニコンベンションセンターでは2003年のMacworldが盛大に開催された。数年前まで元気がなかったのだが、今年のMacworldには多くの人が集まった。私の会社も出展したが、毎日多くの人が集まって、4日分と考えて準備した1000枚のカタログが2日間でなくなってしまった。

 9日にサンフランシスコを離れてラスベガスに向かった。ラスベガスではCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)が開催されていた。9日から開催されたショーには10日の朝、ホテルからシャトルバスで向かった。シャトルバスに乗り込むまでに30分は待たされた。CESに関して言えば10万人が来ると予測していたそうだが、実際にフタをあけると11万人を超える人がラスベガスを訪れた。

 昨年11月のコムデックスは、一時は20万人以上が訪れたショーだった。だが、昨年地元の人は6万人が良いところだという。景気が悪いという現実は昨年の11月と今年の1月で変わることはない。それなのにコムデックスがここまで衰退してしまった。その理由の多くは投資の還元だ。コムデックス出展に必要な金額を還元することは困難だ。ブースの料金に比べて、客層がしっかりしていない。Computer Dealer Expo.としては、商品の販売につながらないお祭りになってしまった。

 目的を明確にしてこそトレードショーは意味がある。MacworldにしてもCESにしても、目的が明確だ。お祭りではない。ビジネスの場なのだ。しかし、コムデックスはお祭りになってしまった。ここにコムデックスだけが衰退した原因がある。ラスベガスでは、今年はもうコムデックスは開催されないという噂が多く流れている。私は昨年の大失敗がきっかけになってコムデックスがComputer Dealer Expo.と言う原点に返って、カムバックしてくれることを望んでいる。そうでもなければ、今年、COMDEXが開催されても行く意味がないと私は考えている。(米シアトル発)
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