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挑発的な狙い撃ちキャンペーン

2003/05/26 15:27

週刊BCN 2003年05月26日vol.991掲載

 日本オラクルが5月19日に東京都内で開いた「新製品・新戦略」会見は、驚きに満ちたものだった。

 新製品としてはJ2EE準拠の低価格アプリケーションサーバーを発売するという内容で、これを「価格破壊を狙った戦略製品」と公言。とまでは普通の会見だが、直後に発表した「新戦略」は挑発的だった。

 競合製品である日本BEAシステムズ(日本BEA)のアプリケーションサーバー「ウェブロジック」を契約済みのユーザーに対し、同じ条件で今回の新製品を無償提供する「乗り換え促進キャンペーン」を開始するという。しかもキャンペーン名はズバリ、「WebLogic Switch & Save Program」。

 新宅正明社長は、「新製品の性能はウェブロジックや日本IBMのウェブスフィアをも超える」とした上で、「一度に多くを相手にできないので、当面ウェブロジックを切り崩し、成長する」と、言葉を選ばない。

 一方、将来的な標的である日本IBMを相手にする場合は、「当社に不足するのは営業マインドだ」と山元賢治専務。同社製品とパートナー製品のバンドルプログラムを開始するほか、チャネル開拓を強化するという。

 「2006年にはシェア25%を獲得し、国内トップを取る」(新宅社長)との目標はかなうか。
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