北斗七星

北斗七星 2003年10月13日付 Vol.1010

2003/10/13 15:38

週刊BCN 2003年10月13日vol.1010掲載

▼蕫スーパー﨟の冠文字が付く大手ゼネコンの技術者は、大半を大学院卒者が占めている。卒業後、大規模なプロジェクトなら10年近い歳月を1つの現場で過ごし、現場を5―6か所回ると定年が迫ってくるのだそうだ。そんな環境に身を置く知人が、ある日、街中の建設現場でヘルメットをかぶり立っていると、子供連れの主婦が側を通りかかった。そして、聞こえてきた会話が、「××ちゃん、一生懸命勉強をしないと、あのおじさんのようになるのよ!」。

▼その時知人は、怒りや口惜しさよりも、建設業というものがいかに世間に誤解されていることか、それが残念だったという。3K(きつい、汚い、危険)職種の代表として建設業が若者から敬遠され、人材不足が叫ばれて久しい。最近では、この問題を新聞などが取り上げるケースも少なくなった気がするが、そこには昨今の雇用情勢があるからで、景気が戻ってくれば再燃する可能性は高い。知人曰く、「普段から業界のことをもっと良く知ってもらう努力が足りない。これは業界全体の課題」。

▼さてIT業界を考えると、若手企業家が日々誕生している状況から見ても、まだまだ魅力ある業界であることは確かだろう。だが、どんな成長産業もいずれ成熟の時を迎え、同時に高齢化問題に突き当たる。いつまでも新陳代謝を繰り返し若々しくとありたいが、それには常にチャレンジを続けることが重要だ。チャレンジを忘れ、国や自治体の政策ばかりをあてにするようになると、途端に老化が始まる。
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