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「正直言ってショック」

2004/02/16 15:27

週刊BCN 2004年02月16日vol.1027掲載

 「NECのカード型携帯電話は、正直言ってショック」。パナソニックモバイルコミュニケーションズ(PMC)の桂靖雄社長は、笑いを見せながらも“やられた!”という思い。「究極の携帯電話の形は私もカード型だと思っていただけに驚いた。負けずに小型軽量化を図っていく」と、対抗心をむき出しにする。

 NECがこのほど発表したカード型カメラ付き携帯電話は、縦横が85×54ミリメートルとクレジットカードとほぼ同じ大きさ。厚さ8.6ミリ、重さは70グラムという、現時点では世界最小最軽量の携帯電話。欧州を中心に広く普及しているGSM方式に対応している。2月からGSM方式を採用する中国市場に向けて出荷を開始する。

 中国といえば、PMCも北京市に研究開発拠点を置いている。それだけに、カード型携帯電話の開発競争で後塵を拝したというのは、単なるショックでは収まらないだろう。

 桂社長は、来年度から始まる3か年計画の中で、重要な携帯電話の技術開発として、ITネットワークなどの「つなぐ技術」、財布代わりとなる「セキュリティ技術」、さらに使いやすくするための「小型・軽量技術」の3つを挙げる。この戦略で先を越されて言葉も少ないが、「製品開発で巻き返し」の闘志を漂わせている。
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