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再び開発者の街に

2004/06/21 15:27

週刊BCN 2004年06月21日vol.1044掲載

 福岡県のベンチャー企業、ジャパンロボテックがオリジナルロボット学習教材「ロボデザイナー」を開発した。福岡教育大学と埼玉大学が製品の開発で協力。東京都立高専と大阪府立大学、早稲田大学理工学部などがカリキュラムの開発で支援した。福岡市が実施した「産学研究開発サポート事業」により教材化されたもので、まさに産学官共同の賜物。

 教材のコンセプトは、ずばり「誰でもロボットが開発できる」(河野孝治・ジャパンロボテック社長)。ジャパンロボテックでは、大学工学部や専門学校を販売のターゲットにするほか、中学校や普通高校などにも教育の一環で活用することを提案する。そのため、教材販売会社を通じて教育機関に広めていく考えだ。

 また、東京・秋葉原電気街に店を構える九十九電機のロボット専門店「ツクモロボット王国」でも7月上旬から販売開始する。店頭で扱うことから、ロボットを自作したいマニアの人気を集めそうだ。

 かつての秋葉原電気街は、パソコンメーカーなどの若き開発者が集まる場所だった。時代は移り、ロボット教材の登場で、沈みがちな電気街に、マニアだけでなく幅広い年齢層の未来のロボット開発者が集まる街としても発展することに期待したい。
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