旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->110.南オセアニアの旅-(13)ニュージーランド5 まとめ

2005/08/01 15:27

週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載

 ニュージーランドは日本の本州と九州を合わせた面積があり、人口400万人足らずで、都市部への人口集中が目立ち、85%が都市に住んでいる。そのうち日本人は留学生を含め1万8000人。年々増えているという。気温はダニーデンが夏21度から冬10度、オークランドは夏24度冬13度ぐらいで、年間の温度差が11度前後と少なく非常に過ごしやすい。

 産業は農産物主体だが、木材や魚介類などとともに観光に力を入れている。羊は人口の10倍の4000万頭、牛は2.5倍の1000万頭飼われている。標準的な牧場主で羊3000頭、牛600頭をもっていると聞き、この国の豊かさ(食料や生活費が安く、超高額所得者が多い)をよく理解することができた。

 ちなみに消費税は12.5%と高いが、その他は保険も医療費も要らず、65歳になれば年金が支給され、そのうえ働きたい人は何歳まで働いてもよいという。実質的には超高額所得者達が高額の間接税を継続的に負担しているのである。悪平等主義で所得逓増方式の日本税制では考えられない世界である。

 人口が少ないこともあって、大自然の景観がそのまま残っている。北島の最高峰ルアペル山は96年6月に噴火した活火山で、直径1キロメートルの大火口と火口湖を擁している。南島には国内最高峰のマウントクック(3754メートル)がある。山容は富士山に似た名峰で人気が高い。また、近くにはタスマン大氷河や氷河湖がある。その上ノルウェー並みのフィヨルド海岸があるなど、変化に富んでいて、島国というよりも大陸並のスケールである。
  • 1