パッティングのスタイルは、他のクラブでは見られないほど様々です。スタンスの取り方、グリップの形、ストロークの方法もまちまちです。ですから、パターの選び方も100人いれば100通りあって良いはずです。流行りはあってもどのパターが優れているということは決してありません。

 パターで一番大事なことはまず「構えやすさ」だと私は思っています。グリップしてスタンスをとった時、無駄な力が入らず自然に目標に対してスクエアに構えられるのが理想です。

 人間のフィーリングというものはおろそかにできません。構えた時に違和感があるようでは、いいパッティングはできないでしょう。ヘッドの形、色、ネックの形状やシャフトの入り具合といった視覚からくるもの、そしてグリップの形状、太さなどの実際の感触も構えやすいかどうかの判断材料です。この時に、ヘッドのトゥ(先端)やヒールが極端に浮いていてはいけません。パターには5度くらいロフトがありますから、アイアンほどはでないにしても、ライ角が合っていないと微妙に方向がぶれる原因になります。

 次は、実際にボールを打ってみましょう。テークバックがしやすいかどうか、ヘッドの重さやバランスなども影響します。ボールをヒットした時の感触も気にしてください。ヘッド素材も、軟鉄鍛造、ステンレス、カッパー、チタン、アルミニウム、そして木を材料にしているものなど様々です。最近はフェースに樹脂や異なった金属をインサートしているパターが増えてきました。

 柔らかい感触が好きな人もいれば、堅い方が合っている人もいます。何度も言いますが、流行や評判ではなく、多くのパターを自分でボールを打ちながら試してみることです。選んだ1本がたとえ調子悪くなっても、手放してはいけません。使う側のフィーリングがいつも同じとは限らないので、パターを最低3本くらいは持っていて使い分けたほうがいいでしょう。気分転換にもなりますから。次回は、手持ちのパターの簡単な調整についてお話します。

[ナカシマケンジ]
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1955年生まれ。79年、留学先の米ユタ州で本格的にゴルフを始める。95年、オーストラリアのシドニーに移住。99年、ゴルフのカスタムフィッティングの店「K's Golf」開店。